近年、宗教や宗派など過去からの慣習を問わず自由に供養ができる方法として海洋散骨が人気を集めています。
しかし、一般的な葬儀に比べると比較的新しい供養方法になるため、実際にどのような服装で参加したらよいのか、そしてどのようなマナーなどがあるのかわかりにくいものです。
ここでは、海洋散骨での正しい服装やマナー、持ち物などについて解説します。
Contents
海洋散骨の服装は喪服でよいの?
海洋散骨は、ご遺骨を粉骨にして海にまく供養方法になるので、一般的な葬儀などと異なり基本的には公共の場で行われます。
ご遺骨を適切な海域にまく行為は違法ではありませんが、周囲への配慮をおこなった上で実施する必要があります。
喪服の団体が海上にいることで、海で遊んでいる方や漁業関係者など快く思わない方がいるかもしれません。
海は公共の場所になるので、喪服ではなく周囲に適した服装で参加する必要があります。
海洋散骨の服装と注意すべきマナー
海洋散骨を行う際に、多くの専門業者は参列者に対して「平服」を推奨しています。
平服とは?
平服とは、普段着ということではなく、礼服ではなくても良いということを意味します。
そのため、平服で良いからといって普段着で参列すると恥ずかしい思いをすることもあります。
平服はあくまでも、礼服ほど畏まった服装ではないフォーマルな服装のことを指します。
男性の場合には、地味目なビジネススーツが基本で、女性はブラックフォーマルなどではなく、セットアップスーツやワンピースが好ましいとされます。
女性の服装に関しては、露出が少ないものを選択すると上品な印象になるでしょう。
主催者によっては、平服よりもさらにカジュアルな服装でも構わないという案内がある場合もあります。
その際には、指示に沿った服装で参加すると良いでしょう。
海洋散骨の際に注意が必要なマナー
海洋散骨は、一般的に沖合の海で行うので、前述の服装以外にも注意すべきマナーがあります。
防寒対策など天候に考慮した服装を準備する
一度乗船して海洋散骨へ出船すると、簡単に陸地に戻ることはできません。
海上は陸地よりも気温が下がりやすいので、防寒対策をしっかり行わないと大事になります。
また、夏場などは温度変化が激しくなりやすいので寒暖差に対する注意や準備が必要になります。
水に濡れることがあるので問題ない服装にする
海洋散骨では、移動中に水飛沫を浴びたりする事があるので、服装や手荷物が濡れる恐れがあります。
革製品やデリケートな材質のものはシミになる恐れがあるので、海洋散骨の際には選択しない方が無難です。
滑りにくい靴を選ぶ
船上は足場が濡れている事が多いので、靴底が滑りやすい製品などはやめましょう。
特に女性は、葬儀にハイヒールなどを履くことが多いので、安全面的にも避けて滑りにくく安定した靴を選ぶと良いでしょう。
海洋散骨に参加時の持ち物やその他のルール
海洋散骨では、事前にご自身で準備が必要なものや持ち込んではいけないものなどがあります、
そして、船上では遵守すべきルールなどがあります。
海洋散骨に必要な持ち物
海上散骨に必要な持ち物は以下のようなものがあります。
ご遺骨
海洋散骨で必ず必要になるのが故人のご遺骨です。
散骨専門の業者を通して散骨をお願いしている場合には、事前に業者にご遺骨を預けますが、ご自身で持参する際には忘れないように注意しましょう。
ご遺骨に関して
基本的な考え方となりますが、ご遺骨に関しては骨のまま散骨することができません。
万が一そのまま散骨してしまうと、遺骨遺棄罪(刑法第190条)に違反することになります。
ご遺骨は、事前に粉骨を行い環境に優しいように還元化を施します。
粉骨をおこなわないと、近隣住民からすると何か事件があったのではなどと判断してしまうこともあります。
献花
散骨専門の業者に依頼している場合には、業者が喧嘩を準備していることが多いですが、自分で準備が必要な場合は献花用の花を準備する必要があります。
海洋散骨用の献花は、一般的なお墓にお供えするのとは異なり花びらのみまきます。
そのため、ラッピングのフィルムや茎などを事前に取り除いておく必要があります。
献酒
献酒に関しても、業者が事前に準備することもありますが、自分で用意する場合や故人の好きなお酒を準備したい時には用意しましょう。
特にNGなお酒などはあまりありませんが、一般的にワインなど色が強いお酒は献酒に使用できないことがあるので事前に確認しておきましょう。
雨具や替えの着替え
海上の天気は避けようがないので、急な雨が降った際に対処できるように傘や雨具の用意をすると良いでしょう。
また、足元は濡れやすいので散骨後に食事会などがある場合には、替えの靴下を準備すると便利です。
その他のルールで気をつけること
船内は火気厳禁
船舶に乗船する際には、海洋散骨に関わらず火器や引火の可能性があるものの持ち込みが禁止されることがあります。
理由としては、火器を持ち込むと荷物に引火する危険性があることや、ロウソクや線香など海に捨ててしまうと海洋汚染につながるため気をつける必要があります。
副葬品は自然に還るもの以外はNG
遺骨は、散骨前に還元剤などを使用して無害化するので海洋汚染の原因にはなりません。
しかし、ご遺骨と一緒に海に放つ物に関しては、取り扱いに気をつける必要があります。
以下にあるような物品は、副葬品から除外する必要があります。
- 金属
- プラスチック
- ガラス
- ビニール等
海洋環境への配慮から、献花に関しても水に溶けるエコフラワーの利用などを利用して環境に配慮する必要があります。
万が一にもゴミになるようなものがある場合には、全て回収して持ち帰るようにしましょう。
海洋散骨を行う際の注意点
海洋散骨では、以下のような注意点があります。
参列者に服装のアナウンスを忘れなく行う
海洋散骨を行うときには、事前に参加者に服装の案内を忘れないようにする必要があります。
海洋散骨の認知度は年々高まってきていますが、実際に散骨に参加した方はまだ少ないのが現状です。
そのため、参列者も葬儀の服装や散骨の詳細について知らない方が多いので、散骨の段取りやマナーなど分からないこともあります。
当日の流れなど簡単なスケジュールも合わせて案内することで、現場でのスケジュールが押したりする事もなくなるでしょう。
延期になることもある
海上散骨は一般的に、春や秋など比較的天候が安定している時期に執り行うことが良いとされています。
天気が良く、海が荒れていなければ年中行えますが、6月〜10月など気候が穏やかで船が揺れにくいので安定して散骨をおこなえます。
海洋散骨は、天候次第で延期になる可能性があるので、雨天延期になった場合には料金や日程の予備日はどうなるかなどを事前に確認しておく必要があります。
特に、梅雨時期などは天候が読みにくいので避けた方が良いかもしれません。
また、散骨業者の中には、天候で延期になった場合に船のチャーター代が発生するので、都度チャーター代が発生するなどの対応を取られる事もあるので前もって確認しておきましょう。
海洋散骨で迷った際には
海洋散骨は、ご自身でも法令に沿って執り行うことが可能です。
その際には、刑法の「遺骨遺棄罪」や「墓地埋葬法」に反することがないように配慮して実施する必要があります。
散骨をする場所は、どこで行っても良いわけではないので、一部の禁止区域を除いた場所で行う必要があります。
ご自身で全て確認するのは、多くの時間と労力がかかるので専門の業者に依頼すると法律に則すリスクがないので安心です。
まとめ
海洋散骨での正しい服装やマナー、持ち物などについて解説しました。
海洋散骨は、一時期に比べて認知度も上がってきていますが、一般的な葬儀に比べて参加したことがない方が多いのも実態です。
喪服での参加が好ましくないなど、散骨に参加する上でのマナーがあるので事前に確認して参加するとよいでしょう。
海洋散骨は法的に問題ない供養方法ですが、条例などで行ってはいけない場所などもあります。
ご自身で行うことに不安がある方などは、散骨専門の業者に依頼を行うと安心して故人の供養に専念することができるので利用してみてはいかがでしょうか。